相場師朗の株塾で人生が変わった相本です。
今回も、前回に引き続き「うねり取り」の講義をします。
前回よりも、少し難しいと感じるかもしれませんが
今回のチャートパターンも株式トレードをやっていれば頻出するので
しっかりと学んでくださいね。
では、早速はじめます。
下図は、2012年の「アステラス製薬」の日足チャートになります。
大きく上がった後、下がって、現在は横バイっぽくなっています。
この後、どうなると予測しますか?
より長い期間のチャートも確認しておきましょう。
オレンジ色の300日移動平均線だけが横バイで
その他の、5・20・60・100日移動平均線は全て右肩上がりです。
6ヶ月以上もの期間、上昇し続けた非常に強い株価の動きだった事がわかります。
元のチャートに戻して、現在の部分を拡大して見てみましょう。
以下の3点に気が付きます。
①大きく上昇した後、横バイで推移している
②典型的な下げパターンである「トライ届かず」が出現していた
③青色の60日移動平均線の下にローソク足がある
この後のローソク足の動きとしては
・下がってきた後の横バイなので、上昇局面に移行する
・半年以上も上がってきた株価なので、もっと下がる
以上のいずれかになるわけです。
上昇局面に移行するか
下降局面に再度なるか
下降局面の後の横バイなので僕は
次は上昇局面になる可能性が高いと考えました。
しかし、実際の値動きは、以下のようようになりました。
下降局面の後の横バイで推移した後、
大きく下がってしまいました。
ローソク足を1本1本丁寧に確認しながら
次の展開を予測していきましょう。
①0−2
緑の20日線にタッチして陽線なので、まずは買いを入れます。
②2−2
ローソク足が5・20日線共に下回っています。
3日続けて横ばいですが
5日線が20日線を下に突き抜けてしまいました。
下がる可能性があるので売りを入れます。
③4−0
完全に下に向かってきました。
買いを損して切って、売りを追加します。
5日線、20日線を完全に下回り
且つ、5日線が20日線を下に抜いています。
これは、完全に株価が弱くなった証拠です。
ここで、あなたの勝手な希望的観測を持って
「大丈夫、上がるだろう・・・」と思わないようにしてください。
④4−2
青色の60日線も下回ってしまいました。
しかし650円という節目で陽線でもあるので
売りを残したまま、買いを2だけ入れます。
⑤4−0
大きく下がった後の「チョイ上げ」です。
緑色の20日線に当たる前に
下向きの5日線に当たってローソク足が下がりました。
目先は少し下がりそうです。
この地点で考えられる対応の仕方として
・この横ばい局面の次は、上昇局面に移行するとみて買いは残して売りを追加する
・安全策をとって、先ほど買った買いだけ手仕舞う
以上の2つがあります。
今回は、後者の「安全策をとって、先ほど買った買いだけ手仕舞う」で進めていきます。
⑥4−4
ローソク足が2連続で5日線を完全に越えてきました。
買いを2ずつ入れて「4−4」にします。
⑦4−4そのまま
再度、5日線を下回ってきましたが
前の安値で踏みとどまっているので、売りは追加せずに様子を見守ります。
⑧4−6
再度、5日線を越えてきました。
まだボックス圏内なので売りは切らず、そのままにしておいて
買いだけ2追加します。
⑨2ー8
今回は、5日線だけでなく、20日線も越えてきました。
5日線が20日線を下から突き抜けて上昇しそうです。
青色の60日線で押さえられているので気がかりです。
売りを2だけ切って、その分だけ買いを追加します。
もし60日線も越えてくるようであれば、完全に買い転換をすることにします。
ところが、その後、株価が伸びない・・・
⑩10−0
上昇すると思っていた株価が陰線で安値を更新。
緑の20日線が下向きに、赤の5日線は急激に下向きになり、
「逆クチバシ」にもなっています。
>「逆クチバシ」とは
ここで思い切って、買いを全部切って売りを入れます。
11: 12−0
安値更新したので、売りを追加します。
12: 12−0そのまま
前日、前々日に陽線で5日線にタッチして下げ止まりの気配も出ていましたが
その後、長い陰線で暴落。
しかし、オレンジ色の300日線で下げ止まり
前の安値近辺まで来たので、売りの追加が控えます。
13:0−0
300日線を割っていたローソク足が
5日線も同時に上回って来ました。
ここで、手仕舞い、一旦、区切ります。
まとめ、反省。
大きく下がった後の横ばい局面。
その後は、上昇局面になると想定し買いを重ねていきましたが
結局、再び下降局面になり、大きく下がりました。
そのまま買いを持っていたら、とんでも無いことになります。
「下降局面→横バイ局面→上昇局面」とはならずに
「下降局面→横バイ局面→下降局面」となることは
景気後退局面に、よくあるパターンです。
逆に、好景気の場合は
「上昇局面→横バイ局面→下降局面」とはならずに
「上昇局面→横バイ局面→上昇局面」となることが多々あります。
今回の講義で、大事な事は、
横バイ局面で推移していた株価が横バイ圏内から下に抜けた時に
思い切って、買いを切って売りを入れれるかどうかです。
もし、元どおり上がってくるようであれば、
再度買い直せばいいだけです。
気持ちが上昇すると考えている時に
180度考えたを変えられるかどうか、非常に重要です。
自分の考えに固執することなく
1本1本のローソク足と真剣に向き合い
その後のシナリオを考えていく。
株価の流れを読んで、建玉の操作をしていく。
自由自在に、相場に対応していくのです。
これぞ、「うねり取り」の醍醐味ですね。
今回の講義は、以上になります。
次回も、今回に引き続き「うねり取り」の講義をします。
お楽しみに。
T-Aimoto
株は心理作戦。自分の思うようには絶対行かない。常に逆のことを想定しての取引が重要。大切なのはチャ-トの移動期日。短期決戦が良いので思う。