相本です。

日頃、読者様から受ける質問に
『何か、いい株の本はないですか?』というご質問を受けます。

こういった株式投資の本を読んで
株で勝てるようになるのかどうか? 

というテーマを、今回は考察したいと思います。 

僕も何冊か出版しましたし、
相場先生ご自身も本を10冊以上の本を出版されていますね。 

僕自身、若い頃から「本を出版する」という事に関心があり
数年前に、ある出版関連のセミナーで勉強をしました。 

そこで、一番学んだことは

本を出版するには、

本の”内容そのもの”よりも
本の企画、タイトルや構成に
力が注がれているということです。 

最初は、受け入れ難い内容でしたが
そもそも多大な経費を使って本を出版する以上、
出版社は、どんなに中身が良くても本が売れなければ、
時間と労力とお金だけかかって大損することになります。

売れないなら、出版しなければよかった・・・と。 

そうなんです。 

ちょっと考えればわかることなんですが、
出版社の目的は、読者を儲けさせることではなく
”売れる本を作る”ことが大事なのですね。 

そして、肝心な本の内容なのですが
具体的なノウハウを書いたら売れないと言われました。 

「what to」何をしたらいいか?まではOKなのですが 
「How to」「具体的に◯◯したらいい」までは
 書かない方で欲しいとのこと。 

僕の勝手な推測ですが

出版社が求めているのは
本を読んだ人の感想として

気分が良くなった!?
本を読んでよかった、
また何かいい本があったら買おう

そんな状態に読者がなることを望んでいる・・・

と、ここまでは出版セミナーの感想。  

ふと、十数年前の自分を思い出しました。
僕自身、若い頃、高いお金を支払って”速読”を学び
いろんな分野の本を毎月30〜50冊(古本多々あり)ほど買って
とにかく読み漁っていました。

自分が率先して”読書会”まで開いてました。

その当時を振り返って見ると、
楽しかった?ような
賢くなったような気分になっていましたが
大して人生は変わりませんでした。 

そりゃ、本に掲載されている”上っ面の知識”を
どんなに沢山詰め込んだところで
人生が大きく変わる訳ないですよね。

それは、今だからわかります。

本には、具体的な情報は載っていないのです。

というか肝となる部分は、
直に会ってお話する方法でしか
伝えることは出来ないんですね。

今になって振り返ってみると、いい思い出ですが
毎月の本の購入代金は元より、
何にも増して莫大な時間、十数年を浪費してしまいました。

1500円の本、1年かかって300冊読むなら
50万円の教材を1つ買うべきでした。 

1500円の本、何年もかけて1000冊読むのなら
150万円のコンサルタント契約をするべきでした。 

この方が、お金と引き換えに時間の節約になるし
何よりも自分への覚悟が出来るのです。

そのことに気がついてから、
本で勉強するのを一切やめて先生に付きました。

すると十数年かかっても出来なかったことが
あっという間に出来、一気に人生が加速度的に変わりました。

30年近く勤めた会社を辞めて、
脱サラトレーダー兼コンサルタントとして
生業うことができるようになったのです。

突然ですが、

株でいくら稼ぎたいですか?

と聞かれると、あなたは何と答えますか?

「毎月50万円は欲しいです」

そうお答えになられる方が多いです。

毎月50万円ということは、1年間で600万円
仮に、定年後の60歳から85歳までの25年間を
株トレードで稼ぎ続けるとなると

”1億5000万円を株トレードで稼ぎたい”というのです。

しかし、よくよく考えると

1500円の本への投資で
”1億5000万円”のリターンを求める。
約10万倍???

今までの自分の人生を変えるために
投じるお金が、たったの1500円???

所詮、その程度にしか考えていない。

こんな、宝くじを当てるような感覚で
株の技術習得を見ているということです。

このように少し考えれば、
誰でもわかるような可笑しな考えが
株の世界では蔓延っているんですね。

世間一般に広告宣伝されているように簡単でないことは
独学で半年もやれば誰でも気が付きます。

株式投資は、リスクがあるからリターンがあります。
リスクを取らないなら、普通預金0.0001%?にすればいい。 

株式投資そのものの投資も
株式投資の勉強への投資も同じです。
リスクに投じるから、リターンが見込めるのです。

無料や1500円への情報への投資(リスク)で、
毎月50万円の利益とか、億トレーダーになる等、
大儲け(リターン)出来たら、
世界中の人がお金持ちになっていますよね。

実際に株で勝てている人は、数%しかいません。

※ちなみに、世界のテクノロジーがどれだけ進化しても
いつの時代も勝つ人と負ける人の割合は変わりません。

本は人生を変えるキッカケになるのは事実ですが、
よほどの天才でもない限り、


本だけで人生を変えるのは不可能です。

せっかく良いキッカケをもらったのにも拘らず
その後も、ずっと本ばかりで勉強している・・・ 

1500円の本だけで人生が変わったら可笑しいですね。 

そもそも本だけを読んで成功しようと思っている人は
自分の人生を、”本気”で変えたいと思っていないのでは? 

とも言えます。

”本気で株で勝ちたい”

そのために、

◯◯先生の本は全部読んでます!
何か、いい株の本はないですか?

そんな株式投資を勉強中の方に、よく会います。

そして、その方に、いろいろ質問を投げかけると

実は、株でどうしても儲けたい、と本気で思っているのではなく
なんとなく勝てたらいいなあ・・・

その程度にしか考えてないのです。

少し立場を変えるとわかりやすいと思いますが

例えば、自分の子供が瀕死の状態であるときに
まずは本屋に行って”本”を何冊か買ってきて
家で、じっくり勉強しよう。

もし、お金が出来たら手術を受けてみるのもありかな?
なんて思わないですよね。 

”本気”でヤバいと思ったら、真っ先に名医がいる病院に駆け込みますよね。
”本気”であるからこそ、あの手この使って、子供を助けようとしますよね。 

これは、ちょっと極端な例えかもしれませんが

株の世界を、甘く見てはいけません、
株式市場という土俵は、プロもアマチュアも関係ないのです。

例えば、野球の試合であれば
少年野球、中学、高校野球、2軍選手、プロ野球、大リーガー
などなど、それぞれ別の土俵で戦います。

その一方、株の場合は、

初心者、3年生、ベテラントレーダー
証券会社のディーラー、ファンドマネージャー
国の年金運用担当者な、外国人投資家など

ありとあらゆる投資家が、全く同じ土俵で戦います。

そこに、素人同然の一人の個人投資家が裸一貫で挑んでいく、
そして、厳しい株の世界で、
命に次に大事なお金を稼ごうとしているのです。

命の次に大事な”お金”を、
趣味でやる程度の気持ちしか持ち合わせていないマインドでは
絶対に手に入れることは出来ません。

本気”と”必死”の違い

株トレードで勝ちたいなら覚悟を持って
”本気”で取り組むことが大事です。

”本気”で取り組めば、誰でも勝てるようになります。

しかし多くの投資家が、”本気”になることを怠り
中途半端な気持ちで株トレードに参入し、大負けします。

大負けしてから、どうしたらいいか???
”必死”になって慌てふためくのです。

負けてから”必死”になるのではなく、
負ける前に”本気”で取り組みましょう。

その方が、”お金”もそして”時間”も節約できます。

自分勝手にやって、大負けしてからキチンと学ぶのが”必死”な人
まだ”ゆとりがある”時から、キチンと学ぶのが”本気”な人

※大負けした後も、自分勝手な練習をする人もいます・・・
 救いようがない

まとめます。

本で勉強しても儲からないのは

出版社サイドは、”具体的”なことは書かない。
読者サイドは、そもそも”本気度”が足りない。

出版する側にも、読者側にも問題があると僕は思います。 

とはいうものの、やはり

株トレードで勝つことは本当に”難しい”と百も承知なのに
”簡単だ”と嘘を付いている先生が一番悪い・・・

本が全く役に立たないのか?

というと、そんなことはありません。

本は、読んだあなたが、この先生に着いて行こう
と決めるための判断材料として使うのです。

本は何かを始める際のキッカケになりますが、
あくまでもキッカケに過ぎません。

ですから、せっかくキッカケを掴んだのなら
覚悟を決めて深く関わるようにしてください。

ちなみにYoutubeも同様です。

たくさん見るのはOKですが、
その中からこれといった先生を見つけたら、
キチンと授業料を払って習ってください。

株もビジネスもスポーツも、全く同じ原理原則ですね。

お金より、時間は大切です。
時間は、自分の人生を削っているのと同じですから・・・

50歳を過ぎると時間の大切さを痛感します。

僕のところには多くのトレーダーが相談に来ますが
その中で、『この人、本気だなあって』
思える人は、50人に一人くらいです。

また、その人たちは、実際に勝てるようになってます。

本気度を測る尺度

”本気度=かけた(かける)時間*かけた(かける)金額”

というものがあります。

僕の場合に例えると、

5000時間*500万円=2億5000万ポイント
という莫大な数字になりますが

効率よくやれば、全くの初心者であっても
1億ポイントほどで一人前になることは可能です。

今一度、ご自身の本気度を測ってみてください。

以上、本当に勝てるようになりたい人のために
少し厳し目の意見を述べさせて頂きました。

いやいや、無事に定年まで勤め上げることができたので
特にお金には困っていない。
株は楽しむもの、趣味の一つとしてやっているだけだ・・・

というお考えであれば、本とかYoutubeだけでもOKです。
趣味としてなら、ドキドキハラハラと十分に楽しめます。
株トレードは、脳トレにもなりますね。