相場師朗のチャート術:実践編その2
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株価は上下を繰り返している
相場師朗の株塾で人生が変わった相本です。
今回も、株式トレードの実践例を学んでいきます。
最初は、わからないことが多いと思いますが
この記事では、売買するにあたっての理由を一つ一つ丁寧に述べています。
これを、何度も何度もも繰り返して読んでいただくことで
あなたの頭の中に自然と相場先生を同じように売買する回路が出来上がってきます。
これを繰り返すことによって
東京証券取引所が、あなたのATMになるのです。
是非、真剣に取り組んでみて下さい。
まずは、基本中の基本になりますが
株価というのは、常に上げ下げ、上げ下げ、上げ下げ、を繰り返します。
その上げ下げ流れに乗って儲けを捉えるのです。
その上げ下げする株式を
あなたが、トレードをする際に大事なことを、お伝えしますので
是非、真剣に取り組んでみて下さい。
では、下記チャート2012年5月の「NTTドコモ」の日足チャートをご覧下さい。
このチャートで気付くべき点は、何があるでしょうか?
大事なのは
「移動平均線」
「前の高値と安値」
「節目」
です。
これをヒントに少し考えてみて下さい。
以下のようなことに気が付けばいいと思います。
・ずっと1400円を挟んだ株価の往来(横ばいで推移)になっている。
・チャートの左と中央の方では、300日線(オレンジ)に絡んでいますが
3回目は、2度も挑戦したが、300日線に届かないまま下げだした
・一番右の陰線で全ての移動平均線が下向きになった
しかも5日線が20日線を下に抜いている
特に、二つ目のポイントである、
300日線に届かずに下げてきたということ
その後は、60日線にも100日線にも届かずに
株価が下げ始めたということに気付けるっていうのが大事です。
だんだん高値、山の天辺が低くなってきています。
これは下降傾向になる可能性がある。
という事です。
従って、このチャートを見た時の気持ちは
強気か弱気かというと弱気で攻めていきます。
売買するには理由がいる
それでは、1つ1つ丹念に見ていきましょう。
もし、自分ならどういう建て玉をするか?
どういう理由でそうしたのか?
1つ1つ丁寧に、考えながら、この後の講義を読み進めてください。
①2-0
短期の5日移動平均線も20日移動平均線も、どちらも下げています。
しかも、赤色の5日線が緑色の20日線を下に抜いてきたので、弱いですね。
先ずは売りから入ります。
②4-0
前の安値を下回ってきたので追加で売りを入れます。
③4-2
変化!が現れました。
この陰線続きでの暴落に置いてが始めての陽線が出現しました。
こうなると、ここまで4−0と空売り一辺倒でしたが、
一部、買いを入れないわけにはいかないですね。
長い陽線がでたという事は
上がる可能性が出てきたということです。
ここから、上がってしまうと利益が減ってしまうから、
ここでやるべきことは 2だけ買って用心するのです。
このまま、上がって行ったら折角の儲け減ってしまいますからね。
じゃ、上げるのだったら、
空売りを切ってしまうという選択肢もありますが・・・
これはダメです。
明日、上がると決まったわけではないのです。
また下げてしまった時に、売りがなかったら大きくやられてしまうでしょう?
ですから、空売りはまだ切らないでそのままにしておき、
ヘッジとしての買いを半分だけいれるのです。
ヘッジというのは、保険のようなものです。
まだ大きな流れとしては、下げであると思いながらも
不測の事態に備えて、買いを少し入れておくという事です。
もし明日、暴落しても絶対に損になりません。
4-2 だから、暴落しても、
空売りのほうが多いから、これは絶対に損になりませんね。
もし上がってしまったら、
空売りの利益は減るけれども、買いの利益も増えるから、
やられるのは空売り 2 だけです。
ですから、今、4-2 にしておくのは、ものすごくいいのです。
こうやって、株価の様子を伺いながら
安全に利益を重ねていくんですね。
④5-2
下げ止まったと思ったら、そうではなく更に安値を更新してきました。
やはり下落傾向継続です。売りを1だけ追加
買いはそのままで次の上げの為にのこしておく。
昨日、買いを入れないほうが良かったか???
そんなことを思っていたらトレードはできないです。
この日、上がる可能性もあったのですから。
そして、この下げは必ずどこかで止まります。
そのときに、また下で 2を追加で買ったら、
買いの平均値が下がります。
そうやって次の上げの準備をしていくんですね。
⑤5-4
長い駒で、少し陽線なので買いを入れる
⑥4-6
二日連続の長い陽線が出たので買いを多めにする。
一気に20日線まできたので控え目に。
大きく下げた後は、ちょい上げです。
一気に戻ることはありません。
このまま延々と上がることはないのですが、
下落傾向が終了した可能性が高いので少し買いを入れる。
⑦3-7
下値が固まってきた感じが出てきたので
売りを1切って、買いを1追加します。
⑧3-8
二日連続陽線で5日線を上回ってきたので
更に、買いを1追加します。
今日と昨日、丸々5日線の上にあります。
終値ベースで 2日間連続で、5日移動平均線の上にあります。
これは上昇傾向に転じた可能性が高くなりました。
ここで、絶対やってはいけないことがあります。
それは、売りを全部切ってしまうことです。
この地点では、まだ株価は横ばい局面の最中です。
上昇局面になったと確信が出来る前に売りを切るのは駄目です。
だから、やることは一つ、買いを足すことになります。
そうやって、日々、やることが特定されてきます。
いい加減にやらないで、一つ一つのローソク足において真剣に考え売買をしていきましょう。
⑨1-9
横並びですが、6日間のうち陽線が5本。
これも上昇の兆しが出てきたということですから
更に、売りを1切って、買いを1追加する。
前の安値の手前で止まって、長めの陽線が出たら、
上がってしまうことが多いです。
⑩0-12
5 日線が上向き始めた、20日線も上を向き出しました。
更に、5日線が20日線を抜けてきたので完全に底打ち
売りはいらない。買いも多めに追加します。
常に、今後のシナリオをいくつか考える
ここで今後、どうなると思うか。
幾つか、シナリオを考えてみましょう。
シナリオ1:
ちょい上げ時の高値1280円くらいで止まって下げだす
シナリオ2:
60日線の1300円近辺で陰線がでる
シナリオ3:
60日線を超えて、次の100日線を目指して上昇が継続する。
あらかじめ、3つくらいシナリオを考えておくと
よっぽどの天変地異でもない限り慌てることはなくなります。
常に次のシナリオを考える。
あらかじめ幾つかのシナリオを想定しておくと
自分の思っていた株価の動きと違っても驚かないですね。
そうやって、常に深く考える。
多分、今まで、ここまで深く考えてトレードをやってはないでしょうか?
日々こうやって、1本1本のローソク足について
考える癖をつけていけば、必ず上手になります。
1本1本のローソク足と移動平均線から
ご自身で考えられることを沢山想像して、
売買するようにして下さい。
⑪0-13
60日線も越えてきたので買いを追加。
この上げが延々と続くはずはないですね。
必ずどこかで上げ止まります。
しかし、怖いからといって、ここで買いを切っては駄目ですよ。
伸びているのだから、ここで「1だけ」買いを足しましょう。
上がってしまった後だから、たくさん足さなくていいと思います。
とりあえず、目先の目標は紫の100日線まで。
⑫0-0
100日線を越えたが
陽線7本目かつ、節目の1350円処まで来たので手仕舞い
今回、特に学んでいただきたいことは
売買するには、理由がいる。
ということです。
今まで、適当に雰囲気でやっていたあなた。
雰囲気ではもうからないです。
理屈があって、理屈どおりにやる。
そうすれば相場先生と同じようにできるようになります。
株式トレードは、すべて理由があって売買するようにしてください。
そうすると再現性があり、次もできるようになります。
また、今回の「NTTドコモ」のトレードをするにあたって
為替や前日のニューヨークがいくらだったとか一切考えていなません。
NTTドコモの「財務諸表」「決算書」「損益計算書」「貸借対照表」
会社が出す「大量保有報告書」等々、一切見ないでトレードしています。
ひたすらチャートだけで見てやっています。
「全ては、このチャートに現れる」。
このチャートだけで儲かるようになります。
ひたすらチャートを見て、移動平均線と格闘すればできるようになります。
そう思って一生懸命、チャートの勉強をしてください。
今回は以上になります。
T-Aimoto
<補足>
これらの記事をただ漠然と読み流すだけでは
本番で使えるようにはなりません。
読んだ記事を本番で使えるようになるは
「繰り返し読む」ことが大事です。
いいなと思った記事、
これは大事だぞと思った記事
是非身につけたいと思った記事
があれば、
内容がスラスラと言えるようになるまで
繰り返し読みましょう。
1記事につき最低7回。
そこから、2つ目、3つ目の記事・・・と
どんどん出来ることを増やしていきましょう。
基本の徹底反復が
後の大きな飛躍へと繋がります。
頑張ってください。
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